車検

維持費を削減するために無車検で公道を走行する恐ろしいリスクとは?

初心者くん、新車を納車して3年目だけど、そろそろ車検じゃない?

そうだね!でも維持費を節約するために無車検で突き通すよ!

それは絶対にダメ!

車を購入するということは、維持費が必要になります。駐車代や自動車税、ガソリン代、車検費用…。

その中でも一般的な普通乗用車の場合には、新規登録から3年目で1回目の車検を受け、次回からは2年に1回のペースで車検を受けなければいけません。

さすがに、冒頭の初心者くんの「無車検で突き通す」という方はいないと思いますが、うっかり車検を忘れてしまうというケースは十分考えられます。

車検は自動車税などと違って、車検の期日が来ても行政から通知ハガキは送られてきませんし、車を販売したカーショップにも通知をしなければいけないという義務は無いためですね。

では、車検の期日を忘れて無車検で車に乗り続けた場合にはどのようなリスクがあるのでしょうか?

無車検での公道走行は2つの違反

まず、無車検の意味についてですが、車を所有している人は車検を定期的に受けなければならないというのは誤りです。

無車検での走行で違反となるのは「公道」を走行した場合に限られ、例えば「私有地のリンゴ畑で果物を運ぶ用途だけに使用している」というケースでは車検も必要ないですし、ナンバープレートも不要です。

しかし、リンゴ畑が経営が傾いてしまい、レクサスを売却して残った車は普段リンゴ畑で使用している20年前の無車検、無ナンバーの軽トラ…。

この軽トラで近くのコンビニまでお買い物となると、公道を通りますので無車検として違反となってしまいます。(※リンゴ畑の中にコンビニがあれば話は別です。)

1.無車検で走行した際の罰則

車検を受けなければならない車両を無車検で公道を走行した場合の罰則は「違反点数6点」と「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」となり、一発で免許停止となる厳しいものです。

「単純に車検の期限が過ぎてしまっただけ」と思われるかもしれませんが、無車検でブレーキが効かない危険な状態の車を公道で走行させて、他人を事故に巻き込む危険性を考慮すると妥当な罰則と言えるでしょう。

無車検の罰則

  1. 違反点数6点「免許停止」
  2. 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金

2.自賠責保険の未加入による罰則

自賠責は車検を受ける際には必ず、前契約と新契約の間に空白期間があってはならず、自賠責に加入していないと車検証や保安基準適合証の発行及び交付はできません。

そのため、車検を受けると必ず自賠責もセットされる訳ですが、無車検となると自賠責の交付が出来ず、有効期限も過ぎているために「自賠責保険の未加入」の罰則も同時に適用されてしまいます。

自賠責未加入の罰則

  1. 違反点数6点「免許停止」
  2. 1年以下の懲役または50万円以下の罰金

自動車損害賠償法により、自賠責は公道を走行する車両に対して加入が義務付けられていますので、未加入の場合の罰則も厳しいものとなっています。

自賠責保険に関しての詳しい説明は「自賠責は事故の際の保険としての意味はないのか有資格者が解説」に、自賠責の限度額や補償範囲などを解説していますので、気になる方はぜひご覧ください。

無保険+自賠責未加入の罰則はどうなるのか?

無車検の車両を公道にて走行をすると「無車検」と「自賠責未加入」の2つの違反となることは理解ができました。しかし、これらの2つの違反をしてしまった場合にはどのような罰則があるのでしょうか?

このような、2つの違反が同時に生じた場合には「道路交通法施行令」によると、違反点数が高いものが優先的に適用されることになります。

今回の「無車検」と「自賠責未加入」の違反点数は共に「6点」ですので、運転免許証の違反点数は6点となるということですね。

しかし、懲役と罰金に関しては「刑法」が適用されます。

刑法では2つの罪が同時に発生し、刑に処する場合には、より刑が重い罪の刑期の1.5倍が適用され、罰金に関しては2つの刑の合計以下が課されます。

2つの同時違反の罰則

  1. 運転免許証の違反点数6点
  2. 1年6カ月以下の懲役または80万円以下の罰金

このように無車検で公道を走行すると、違反点数6点で一発免許停止で、懲役または罰金の刑罰もありますので「期限が過ぎているだけだから大丈夫」と公道を無車検で走行するというのは重大な違反なのです。

無車検で走行した際の警察の対応

これまで説明した通り、無車検での走行は違反点数6点と懲役または罰金が科せられます。では実際に無車検が発覚した際の警察の対応はどうなるのでしょうか?

僕は整備士という職業柄、レッカー対応も行うのですが、速度違反で取り締まりを受けたお客様から「無車検を指摘されて車を動かせないからレッカー移動して欲しい」と電話がありました。

実際に現場に向かって車のレッカーを行ったのですが、その後で聞いた話によると、その際には速度違反のキップが切られただけで、無車検は厳重注意に留まったということらしいのです。

車検証の有効期限を確認してみると、約一か月前に期限が切れており、その間無車検で走行していたことになりますが、故意に車検を受けなかったという訳ではなかったので情状酌量があったのでしょう。

無車検時の警察の対応

  1. 故意に車検を受けなかった場合「免許停止・罰則」
  2. 忘れていた等の過失がない場合「情状酌量の可能性大」

もし、故意に何年も車検を受けていなかったという場合には、これまで説明した通り、免許停止や罰則を受けることになりますので、自分の車の車検証の有効期限をしっかりと把握しておくことが重要です。

警察官も人間ですので、無車検で情状酌量を認めてくれる人もいれば、細かく指摘してくる人もいます。上記の例はあくまで、僕個人の見解ですので「忘れていたと言えば突き通せる」とは思わないでくださいね!

自分の車が車検切れになっていた場合の対処法

車検は冒頭でも説明した通り、行政等から車検期日の通知などは来ません。そのために「気が付いたら車検が切れていた」ということも…。

そのような「車検切れ」の車を整備工場まで走らせれば当然違反ですので、整備工場までの短距離の走行であっても公道での運転はしていはいけません。

では、自分の車が車検切れだった場合の対処法として考えらえるのが「整備工場へ連絡をしてレッカーで車を工場まで運んでもらう」ということが最善の方法であると思います。

仮ナンバーを申請して、一時的に運行許可を取るという方法もありますが、自治体に書類を提出する必要もありますし、仮ナンバーの有効期限が長くても3日程度しかありませんので、非常に効率が悪いです。

仮ナンバー申請に必要な手続き

  1. 自動車臨時運行許可申請書
  2. 自動車検査証などの対象となる自動車を確認するための書類
  3. 自動車損害賠償責任保険証明書の原本
  4. 届け人の本人確認書類

仮ナンバーを取得する際には、これらの書類を揃えて自治体に提出して、仮ナンバーを車に取り付けて整備工場まで運ぶという必要性がありますから、効率が良い方法とは言えない訳ですね。

一方で、整備工場に連絡をすれば大体はレッカー手配をしてくれますし、継続検査に必要な整備や手続きも行ってくれますので、もし自分の車が車検切れであった場合には最寄りの整備工場へ連絡をしましょう!

まとめ

このように、無車検で公道を走行すると違反点数6点で一発免許停止となり、刑法での罰則もありますので、無車検で公道を走行を走行するということは絶対に避けなければいけません。

もし、車検の期日が過ぎてしまったという場合には、短距離であっても公道を走行せずに整備工場へ連絡をしてレッカー手配で移動を行うということを心掛けてくださいね!

整備工場へ連絡をした際に「そのまま乗って来てください」と無責任なことを言われるケースもありますが、そのような工場は信頼できませんので、鵜呑みにして公道を走行するということは絶対にやめましょう!

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