メンテナンス

整備士が教える失敗しないカーバッテリー選びの基礎講座

「車のバッテリーが弱ってきたから、そろそろ交換しないといけないと!」

という理由でカー用品店に足を運ぶと、たくさんのカーバッテリーが並んでいて、どれを選べばよいのか分からないという経験をしたことはありませんか?

使い方によってもカーバッテリーの適切な交換タイミングは変わってくるのですが、一般的なカーバッテリーの寿命は2~3年程度しか本来の性能を発揮できません。

「バッテリー交換くらいは自分でやりたいけど、一体どれを選んで良いのやら…。」

「えっと自分の車のバッテリー形式は40B19Lだから…。!?隣に60B19LやM-55(R)というバッテリーもある…訳がわからないよ!」

このように、カーバッテリーとは乾電池の単三や単四などと似ていて、どれを選んでも良いということではなく、車に適切に合った正しいバッテリ選びが重要になります!

もし、間違った知識で高いカーバッテリーを購入してしまうと、取り付ける際にバッテリーケースに収まらない…。挙句の果てにはボンネットが閉まらないということにもなりかねません。

この記事では現役整備士が、これからカーバッテリーを選ぶという方に向けて、最低限知っておいて欲しい知識を解説していきますので、しっかりと理解をしてからカーバッテリーを選ぶようにしましょうね!

どれでも良い訳ではない!カーバッテリーの規格のお話

車のバッテリーには、乾電池と同じように規格というものがあります。

例えば、単三電池で動く時計に単四電池は使えませんよね!

カーバッテリーもこれと同じで適切な規格があり、正しく選ばないとバッテリーケースに収まらない…。ボンネットが閉まらない…。というトラブルや挙句の果てには…..。

「あぁ!!なんか煙が出てきた!!!!」

うん!これはプラスとマイナスを間違えて接続したからだね!こうなるとヒューズが飛んでいることが殆どだから、ヒューズの交換が必要になるよ!(バッテリーの構造上、このようなことはおきませんが…。)

・・・こんなトラブルを防ぐためにも正しい知識でバッテリーを選ぶということが大切という訳なのです。

それでは、バッテリーの規格について簡単に説明していきましょう!

間違えやすいカーバッテリーの規格

日本車で多く使われている車のバッテリー規格は大きく分けて2あります。

それは、一般車用のバッテリーとアイドリングストップ専用車バッテリーです。

一般車とは、アイドリングストップ機能がついていない車と理解してもらえれば良いでしょう。

一方でアイドリングストップ専用車バッテリーとは、その名の通りでアイドリングストップ機能がついている車専用のバッテリーという訳ですね!

まずは、良く目にする一般車のバッテリー規格の意味について解説していきましょう!

一般車は「40B19L」という表示規格

ここでは例として40B19Lを挙げますが、サイズによって数字は変わってきますので注意してくだいね!

この40B19Lという数字は一見すれば、何を表している数字なのか分かりませんが、意味を知ると、とてもかんたんです。

40B19L」の40が意味すること

バッテリー規格の冒頭に書かれている「40」という数字はバッテリーが発揮する性能ランクの高さを表しています。

性能ランクとはバッテリーの総合的な性能を数値化したもので、この数字が高いほど、バッテリーの性能が良いという事になります。

では、この性能ランクが上がると良いメリットについて解説していきましょう!

最近の車というのは、ひと昔前の車に比べてカーナビやドラレコ、オーディオ、USB充電など、多くの電力を必要とします。

そうなると、オルタネーターと呼ばれる発電装置で生まれる電力を簡単にオーバーしてしまい、バッテリー残量を使って電力を供給しなければいけません。

電力を多く使うということは、バッテリーの負荷が非常に大きくなるので、バッテリー上がりのリスクが高まってしまう訳ですね!

そのために、バッテリーを購入する際には、この性能ランクを2ランク上げた60B19Lを選ぶようにすると、バッテリー上がりのリスクを減らすことができます!

ちなみに、この性能ランクを上げたからといって、バッテリーの大きさは変わらない(上がるのは値段)ので、性能ランクは余裕をもってランクを上げることをオススメします!

「40B19L」のBが意味すること

バッテリー規格の「B」という数字が意味するものは、カーバッテリー本体の高さを表している数字となります。

これはJIS規格と呼ばれる基準で、A~Hまでの数字が割り当てられています。

例えばバッテリーを選ぶ際には、元々付いていたバッテリーの「40B19L」から「40D19L」にしたとするとどうなるでしょうか?

このような場合にはバッテリー本体の高さが変わってしまうので、ボンネットを閉める際に、バッテリーが干渉してしまいます。

そのため、バッテリーを選ぶ際には、もともと付いていたバッテリーの「B」と同等の形式のバッテリーを選ぶことが失敗しないバッテリーの選び方です!

「40B19L」の19が意味すること

この19という数字が意味するものは、バッテリーを真正面から見た際の横の長さをそのまま実測値の㎝で表しています。

ここの数字だけは、バッテリー本体の実測値である㎝表示であるので、比較的分かりやすいのではないでしょうか?

もし、この数字が元々付いていたバッテリーの数字より大きくなると、横長が長くなってしまいます。

そうなると、バッテリートレーにバッテリーが載らないというトラブルが出てきますので注意が必要になります。

万が一、バッテリーサイズを間違えた際にはバッテリートレーを取り外して装着するということも可能ですが、バッテリーステーの関係上、取り外せない車種も多く、このサイズは合わせるということが重要です。

バッテリーを選ぶ際には、この数字は元のバッテリーと同じ数字を選べば、特に問題はありませんよ!

「40B19L」のLが意味すること

このLという規格はバッテリーのプラス端子が左右どちらに付いているか?という位置を表しています

バッテリーを車に装着する際には、プラス端子の位置が左右どちらについているか?ということが非常に重要になります。

  • L→バッテリーを正面から見て左側にプラス
  • R→バッテリーを正面から見て右側にプラス

という感じで、バッテリーのプラスの位置が一目で分かるという訳です!

これはほとんどないケースなのですが、マイナスとプラスを逆に繋いでしまうとショートを起こして、煙がモクモクと出てきます。

このようなことを防ぐために、プラス端子とマイナス端子は逆に接続できないようにバッテリーケーブルが届かない長さで作られているという訳ですね!

余談ですが、バッテリーというのは充電器で充電した際にプラスとマイナスを逆に接続しても問題なく充電されてしまいます。

うちの会社でも、実際にバッテリーを逆に充電してしまったことがあり、車に取り付けたら煙がモクモク大変でした…。犯人はしゃちょ…。

さぁ気を取り直して次の解説に行きましょう!

一般車用バッテリーを選ぶ際に注意する規格の話

一般車用バッテリーを選ぶ際の注意点としては「40B19L」の40は性能ランクですのでレベルを上げても大丈夫ですが、「B19L」の規格は同一の製品を選ばないとトラブルの原因となってします。

この規格が異なってしまうと…。

規格を変更すると起きるトラブル

  1. バッテリーケース内に収まらない
  2. ボンネットが閉まらない
  3. そもそもバッテリーが取り付けられない

といったトラブルの元なりますので、ここだけは注意してくだいね!

アイドリングストップ専用車バッテリーは「M-55(R)」という表示規格

アイドリングストップ専用車バッテリーは一般車バッテリーとは異なったバッテリー規格となります。

これは、アイドリングストップ車というのは一般車とは異なり、以下の点がバッテリーに負荷をかけているためです。

バッテリーに負荷がかかる理由

  1. アイドリングストップでの再始動が多い
  2. エンジン停止中でもエアコン等の電装に電力を供給する

といった性質から、一般車用バッテリーよりも高性能なバッテリーを搭載させる必要があるという訳ですね!

一般車用のバッテリーとの主な違いは以下の通りです。

一般用バッテリーとは異なる性質

  1. 回復性能の高さ
  2. 耐久性
  3. 安定した電圧の供給

上記のような理由から一般用バッテリーとは異なって、高性能である必要性があるという訳です。

アイドリングストップ車に一般車用のバッテリーを使っても良いの?

そこで「一般車用のバッテリーをアイドリングストップ専用車に搭載することは可能??」という疑問があるかもしれません。

答えとしては、アイドリングストップ専用車に一般車用のバッテリーは使わない方が良いというのが整備士としての答えです。

アイドリングストップ専用車に一般車用のバッテリーを使用すると、バッテリー性能は当然、低下してしまいますので、不具合の原因となります。

不具合の原因3選

  1. アイドリングストップが作動しない
  2. 突発的なバッテリー上がりの原因となる
  3. 車にエラーコードが表示される

などのトラブルの元となりますので、アイドリングストップ車には専用のバッテリーを使用することが大切です!

次からは、アイドリングストップ専用車バッテリーの規格を見ていきましょう!

M-55(R)」のMが意味すること

「M-55(R)」のMが意味することは、バッテリーサイズを表しています。

これは一般車用のバッテリーと比較してアイドリングストップバッテリーはある程度、大きさが共通であることが多いため、このような表記になっています。

一般車の場合には縦と横のサイズが細かくありますが、アイドリングストップ専用バッテリーは、大きさの規格はアルファベットという訳ですね!

「M-55(R)」55が意味すること

「M-55(R)」の55が意味することは、バッテリー性能ランクを表しています。

これも一般車と比べると、アイドリングストップ専用バッテリーは回復性能の高さや耐久性、安定した電圧が求められるために、性能ランクは高めに設定されています。

55場合には、性能ランクですので、バッテリーを交換する際には、もう2段階レベルを上げたバッテリーに交換しても問題はありません。

しかし、アイドリングストップ専用バッテリーは、元々の性能が高く作られており、値段も一般車と比較すると高い傾向にあるので、元々のバッテリーと同じ規格を選ぶということをオススメします!

「M-55(R)(R)が意味すること

「M-55(R)」の (R) が意味することは、 プラス端子がバッテリーを正面から見て左右どちらに付いているのかを判別する規格です。

基本的に、アイドリングストップ専用バッテリーは、L型バッテリーが殆どですので、通常は「M-55」という表記しかされていません。

そこで「M-55(R)」という表示があれば右側にプラス端子があるバッテリーを採用している車ということになります。

アイドリングストップ専用バッテリーを選ぶ際の規格の注意点

注意点として、アイドリングストップ専用バッテリー車にもともと付いていたバッテリーが「M-55(R)」となっているケースを仮定して説明していきましょう!

この場合には、もともと車に装着されていたバッテリーと同様のバッテリーと交換をするということをオススメします!

その理由としては、アイドリングストップ専用バッテリーは性能ランクしか変更できる所がなく、性能ランクを上げなくても、もともとのバッテリー性能が高く設定されているためです。

そのために、アイドリングストップ専用バッテリーを交換する際には、同等品を付けるということが、コスト面でも一番良い選択であるという訳ですね!

まとめ

以上、バッテリーを選ぶ際の基礎知識を紹介していきましたが、一番良いのはカーショップや整備工場でオススメのバッテリーをプロの目線で選んでもらうということが無駄なトラブルを避けるという意味を込めて大切なことであると思います!           

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